お客様との出会い

きっかけは知人からの一本の電話でした。
「知人が家を建てる予定で設計事務所に頼もうかどうか迷ってるらしい。予算内でRC住宅を建てたいって言ってるんだけど大丈夫かと不安に思ってるみたいで、話だけでも聞いてあげてもらえないかな？」

もちろん二つ返事でOKしました。その数日後ご主人から電話連絡をいただき、面談の約束をしました。
約束の日、当社の事務所まで来社いただいたのはご主人一人。

「すみません、妻は産後でまだ子供が小さいもので・・・」
「いえいえ、大丈夫です。それで今何か月くらいなんですか？？」
「２週間です！」
「えーーーっ、ホントに産後なんですね！！」
こんな、ある意味衝撃的な出会いでした。

その日の面談では、契約しようかと思っていた設計事務所のプレゼン資料と資金計画表（概算見積り）を見せていただきました。
まんざら知らないわけでもないその設計士の書いたプランは『あーこんな家に住みたいなー！』と思う内容でした。

しかし、問題は金額です。

「どうでしょう？、本当にこれでできるものなんでしょうか？」と不安げなY様の問いかけに、
「残念ながらむりでしょうね～・・・」と答えるしかありませんでした。

色々不安に思われているご主人にこんなお話しをしました。

方向性として予算を重視していくなら、RCにはこだわらない方が良い事、もしRCにこだわるなら平屋も含めとてもコンパクトな家にしないと難しいこと。
そして、ちょっと考え方を変えて木造に切り替えてそこで圧縮できたコストを使って当社オススメの自然素材を使った健康住宅造りの提案もしました。
なんと言っても生まれたばかりの赤ちゃんが居るわけなので、できるだけ良い空気や良い室内環境の中で暮らしてほしかったから。

それともう一つ、無理してオーバーロ―ンを組んでしまうと数年後大変なことになるので絶対にそれはしてほしくなかったから。

中には売上を上げたいがために少しでも高くなるプランにし支払い能力を超えたローンを組ませる会社もあります、その結果破産せざるを得なくなり、家族のために建てた家が原因で家族が離散する羽目になった人を何人も見てきましたから・・・。

そんな事だけは絶対にできません！！

そんな想いが伝わったのか、ご主人から帰ってきた言葉はこちらの提案を快く受け入れて下さったものでした。
さらに実はご自身にもアレルギー等の症状があり、お子さんへの遺伝も気にされているご様子。
そんな中での自然素材の提案は、実は真に望まれている事だったのかも知れません・・・。

初めての来社でRCのプランにほぼ決別され、木造注文住宅でプランを作成、見積りさせていただき、ご契約となりました。

お客様のご要望　

・ご主人は楽器を演奏される趣味がおありで、楽器演奏の際ご近所に迷惑がかからないようにと防音室の設置を希望されていました。
・キッチンはステンレスがいい。
・カフェや店舗の写真をみせていただき、こんなふうにしたいというイメージをはっきりとお持ちでした。
・アレルギーが気になる

ご要望への対応

・防音室は、予算内に収まるようブロック壁を室内に立て、それを、インテリアとしてカッコよく見せるようにしました。コストダウンするため、天井には吸音材をご自分で貼り付けられました。（難しいところはこちらもお手伝いさせていただきました。）

・標準はリクシルのキッチンですが、デザインがイメージと違うということで、トーヨーキッチン、クリナップ、パナソニック、エイダイ、ナスラックとショールームを一緒に見学しました。

サンワカンパニーのキッチンがお手頃でデザインもお好みだったのですが、当時、大容量の海外製食洗機の組込ができず、選択肢からはずしました（今は対応しています）。
価格と品質、デザインからナスラックに決められました。

・お持ちのイメージがはっきりしていたので、それをできるだけ予算内でおさめるよう、何回もお打合せをし、外観、インテリアを決めていきました。

・アレルギーに配慮しや小さなお子様も安心して暮らせるよう、壁と天井はオール「幻の漆喰」仕上げ。ご希望の塗り方がしてあるカフェに現場監督丸尾が見に行き、再現しました。